2013年5月3日金曜日

まぐろの奥深さ

この写真はマグロの断面図です。
三崎恵水産では冷凍マグロの選別の際にこういった形で断面を取り品質をチェックしています。
RIMG0351

この写真をよーく見ると上部の色がちぇっと違います。
まぐろ屋的には半チジミって呼んでいます。
上部の部位は天身って呼ばれているマグロの中心部です。実はこのマグロ冷凍が上手く中心まで届いてなく、中心部は「冷凍が弱い」状態になっています。

原因を簡単に説明すると、マグロは釣り上げられた後、すぐに船上の-60度以下の急速冷凍されます。ここで24時間くらい急速凍結かけられるのですが、それが中心まで凍る(外から冷やされる)前に保管庫(-50度くらいだが直接冷気などが当たらない場所)に移動されて、そこからはゆっくり凍結かかるとこういう身質になります。

市場などで尻尾で選別する場合、尻尾にはこういった感じが見えなくても中心部にいった場合冷凍が弱い場合があります。
船によっても冷凍が弱い船などはこういった身質の割合が増えている場合もあります。これが船の実績となって、「あそこの船は冷凍がいい」とか「あの船は冷凍が悪いから買わない」などで相場の変化もでてきます。

ちなみに全身冷凍が弱いような身質の場合があります。これはマグロが死んで時間がたってから凍結かかった状態です。はえ縄船なので100キロくらい縄を投げるのでかかってから時間差がある場合があります。
まぐろ屋ではそれをベタ身と呼んでいます。一般的には価値は低いですが、実は味はチジミ質よりも旨い場合があります。逆に色持ちが悪かったり、解凍後水がでやすかったりもしますが、、、

マグロって奥が深いでしょ!?


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